これから「派遣社員」という働き方を選ぶ人へ。
あなたはなぜ「派遣社員」を選ぶのですか?
「派遣社員」という働き方は、合う人と合わない人がいます。
合う人なら正社員よりも働きやすく、合わない人にはストレスフルな働き方になります。
派遣社員として長いこと働いていた筆者が、実際にあったことや感じたことをまとめていきます。
目次
派遣社員を選ぶメリット
- 自分の都合に合わせた働き方ができる
- 残業代が100%支払ってもらえる
- 会社にしばられず、自分の夢を追える
自分の都合に合わせた働き方ができる
例えば、
朝10時から働きたい
○曜日に休みが欲しい
など、正社員では通用しない働き方を希望する場合、派遣社員が適しています。
労働条件に合った会社を、派遣会社が探してきてくれたり、交渉したりしてくれます。
子育て中、介護中など、都合があってフルタイムで働けなかったり、特定の曜日に休みが欲しかったりなど、細かな条件があるなら派遣社員で働くメリットがあります。
残業代が100%支払ってもらえる
派遣社員は、残業代が100%支払ってもらえます。
もしくは、残業なんかせずにすぐに帰してもらえます。
フルタイムで働く派遣社員の残業代って、派遣先からしたらかなり高くなるんですよ。
だからサービス残業ができない場合、定時ですぐに帰りたい場合は、派遣社員のメリットになります。
正社員の場合、サービス残業が当たり前のところと、定時ですぐに帰られる会社とあります。
でもそれは入社してからでないとわかりません。
会社にしばられず、自分の夢を追える
正社員の場合は副業が禁止だったりと、細かな「就業規則」があります。
従業員の趣味や、個人的な夢を追うことを嫌う会社もあります。
それは、せっかく費用をかけて人を育てたのに、出ていかれるとその費用が回収できないからです。
しかし派遣社員の場合は、会社の都合にしばられることはありません。
派遣社員を正社員と同じように扱う会社も多いです。
それはいい意味でも悪い意味でもです。
派遣社員にも正社員と同じように副業をさせなかったりサービス残業を求める会社もあります。
理不尽な扱いを受けたと思ったら派遣元に訴えればいいです。
一般的な派遣会社であれば、派遣先に注意をしてくれます。特にサービス残業に関しては、派遣会社にもお金が入るところなのでしっかりと対応をとってくれます。
派遣会社(もしくは担当者)が派遣先のいいなりだったりする場合は、信用できない派遣会社なので、契約を更新せずに派遣会社を変えることが望ましいです。
派遣社員を選ぶデメリット
- 契約期間が2~3ヶ月と短く、更新されない可能性がある
- 福利厚生のない派遣会社もある
- 正社員との間に壁がある
- 病気や怪我などで働けなくなった場合の補償がない
- ボーナスがない
契約期間が2~3ヶ月と短く、更新されない可能性がある
派遣社員の特徴として、「契約期間」があります。
2〜3ヶ月と短期の契約が多く、更新を繰り返していきます。
派遣社員と派遣元、双方の合意があって契約が更新されます。
なので、どちらかが「働きたい」「働いて欲しい」と思っても、どちらかに何かしらの事情があれば更新はありません。
「条件」「仕事内容」など、納得のいく会社で働けたとしても、更新されずに働けなくなる可能性があります。
(更新の同意は1ヶ月以上前に行われますので、更新されなかった場合は1ヶ月で仕事を探す必要があります)
いい会社で働けていると思っても、契約が更新されないデメリットが派遣社員にはあります。
福利厚生のない派遣会社もある
これは派遣会社によりますが、正社員ほど福利厚生が整った派遣会社は見たことがありません。
(今は正社員でも福利厚生が減っていると聞きます)
福利厚生を目当てに働く人を聞いたことはありませんが、派遣社員として働くなら、福利厚生は期待しない方がいいです。
正社員との間に壁がある
正社員としても、派遣社員としても働いたことがあるのでわかるのですが、正社員と派遣社員の間には見えない壁があります。
お互い尊敬していないわけではないし、歪みあっているわけでもないのですが、不思議と壁を感じます。
病気や怪我などで働けなくなった場合の補償がない
派遣社員は完全に時給で働くので、病気や怪我などで働けなくなった場合、お金が入ってきません。
会社側のミスなどで怪我をし働けなくなった場合は何か考えてくれるかもしれませんが、基本的には病気や怪我をした場合はお給料がありません。
正社員の場合は「傷病手当」などあるかもしれません。
働けなくなった場合の補償が何もないのが「派遣社員」です。
そのリスクが派遣社員にはあります。
ボーナスがない
派遣社員にはボーナスがありません。
その代わり、時給が少し高いのです。
年収で考えた場合、ボーナスのある正社員の方が、年収が高いことも多々あります。
「派遣社員」を雇う会社の特徴
「正社員」ではなく、「派遣社員」を雇いたい。
そういう派遣先にも特徴はあります。
- 期間限定で働いてくれる人が欲しい
(欠員補充) - 新しい風をいれたい
ポジティブな理由で派遣社員を選ぶ派遣先は社風も良く、明るい印象がありました。
派遣だからと見下したりすることもなく、一人の人間として対応してくれました。
- 正社員としての待遇が悪く、常に人手不足
実際はこのネガティブな理由(常に人手不足)で派遣社員を募集している会社が多いように見えます。
筆者の肌感ですが、正社員が来たとしてもすぐに辞めてしまい、結果として派遣社員でしか人が集まらない会社が多いように思います。
そういう会社は正社員の待遇が悪く、パワハラやモラハラが蔓延しています。
またそういった会社は、派遣社員を見下したり、派遣社員をまるで機械かのように働かせようとしてきました。
人手不足という理由で派遣社員を雇っている会社には、気をつけた方がいいかもしれません。
派遣会社の担当の力量が案外大事
「派遣会社なんてどこでもいい」
という派遣社員や派遣先もよくいます。
しかし、筆者としては「派遣会社選び」もかなり重要だと思っています。
とくに、「派遣会社の担当」がどんな人かはかなり重要です。
「派遣会社の担当」は選べませんが、「派遣会社」は選べます。
小さな派遣会社にいた時、「仕事の更新をしない」と伝えたところ、
お給料を支払ってもらえなかった
ことがあります。
派遣会社の担当は音信不通になり、直接派遣会社に連絡したところ、「忘れていた」と悪びれもなく言われました。
数日遅れで支払ってもらいましたが、謝罪は一言もありませんでした。
当然、もう2度とその派遣会社では働きません。
派遣会社の評判は前もって調べておいた方がいいです。
違和感のある派遣会社は止めておいた方がいいです。
「派遣会社はどこも同じ」なんてとんでもないです。
- 仕事が豊富
- 有名企業の案件もある
- 福利厚生がしっかりしている
「初めて派遣社員になる」「しっかりしたところで働きたい」
と言う方には、大手の派遣会社をおすすめします。
前述したような「お給料が支払われない」なんてことはまずありません。
その辺は安心できます。
- 時給が安い
- 担当の力量に差が出る
筆者が感じたことですが、大手の派遣会社は時給が安いような気がします。
その理由は詳しくはわかりません。
それと、大手の派遣会社でも、担当の良し悪しや、担当との相性に差が出ます。
担当の教育をしっかりしている派遣会社はどの担当でも同じような対応をしてくれます。
しかし、担当の教育をしていない派遣会社では、とにかく営業成績を上げたい担当に当たるととんでもない目に遭うこともあります。
自分の条件と合わない派遣先を紹介され、面談までしました。
しかしお互い条件が合わないので、お断りをしようとしたところ、派遣会社の担当から、
「いつから仕事に入れますか?」と強引に迫られ、無理やり入社させられそうになりました。
その場で断りきれず、後で電話で断り、ようやく辞退できました。
派遣会社の担当による部分は大きいと思っています。
派遣社員として働きながら、「条件が違う」「話が違う」ということもあります。
派遣社員を雇っていて、「言われたことと違う」「話が違う」ということもあります。
それはほとんどが派遣会社の担当者の問題であることが多いです。
派遣会社の担当者は営業であることも多く、自分の営業成績を上げるために、派遣先・派遣社員に都合の良いことを言い、無理に入社させた場合などにそうなります。
「何か話が違うな・・・」
というときは、大抵派遣会社の担当者がきちんと条件を把握していなかったり、嘘をついていることがあります。
もしくは、派遣先がなんとしてでも人が欲しく、派遣会社や派遣社員に都合の良いことを言った後で、入社させてから条件を変えてくることが稀にあります。
その場合はまともな派遣会社であれば抗議してくれます。